ネコは人間と異なる点は5~6倍のスピードで生きているということです。
つまり、ネコの3日は人間でいえば2週間。
例えばネコが3日間ウンチをしなかったら、相当な時間、便秘になっているということになります。
いつもと様子が違ったり、気になる症状が続くときは、動物病院で相談を。
丈夫な猫種と言われているネコでも、病気になることはあります。
- 症状とその対処
- 【吐く】血の混ざった吐瀉物は重大な病気のサイン!?
- 【食欲不振】歯や口の病気、ストレス、内臓疾患も心配。
- 【多飲多尿】糖尿病腎臓障害など内臓疾患の可能性大。
- 【下痢消】化器系疾患の代表的症状。早めに病院へ。
- 【便秘】習慣性なら食事改善、長引く場合は要受診。
- 【尿が出ない】オスネコに多い。尿毒症になる前に治療を。
- 【口臭】口内炎など口の病気や消化障害の恐れが。
- 【目ヤニ】鼻疾患の症状の場合も。ひどいときは即受診。
- 【鼻水】粘っこい鼻水は特に注意。伝染病の可能性も。
- 【瞬膜が出る】神経の病気、ひどい疲労などが原因に。
- 【体をかく】人間にうつる可能性も。早めに獣医に相談を。
- 【よだれ】口の病気、全身の病気、薬物中毒の可能性。
- 【脱毛】アレルギーやストレスの疑い。まず原因究明を。
- 【熱っぽい】涙、下痢など発熱以外の症状は重要なサイン。
- 【抱くといやがる】ケガや病気による痛みを感じているのかも。
- 【呼吸が荒い】心臓病、肺炎、ショック症状など危険な状態も。
症状とその対処
【吐く】血の混ざった吐瀉物は重大な病気のサイン!?
症状
食べすぎや毛玉を吐く以外の嘔吐で、1日中嘔吐を繰り返す、何日も嘔吐がつづく、吐いたものに血が混じる。
対処法
病院へ連れていく。吐いた時間(食前か食後かなど)、回数、吐く間隔、吐いたものの状態(液状、泡状、固形など)、食べものの消化具合などをチェックして、獣医に説明する。
【食欲不振】歯や口の病気、ストレス、内臓疾患も心配。
症状
今まで食べていたものを急に食べなくなる、ほとんど何も食べない日が2~3日以上つづく、発熱などを伴う。
対処法
転居など環境の変化のあとなら様子を見る。2~3日でもとに戻ればOK。嗜好が変わることもあるのでエサを変えてみても。長引くなら虫歯、口内炎、内臓疾患などを疑い病院へ。
【多飲多尿】糖尿病腎臓障害など内臓疾患の可能性大。
症状
ネコが必要とする水の量(体重1㎏あたり1日約40㏄)と比べて異常に多量の水を飲む、大量の尿を排泄する。
対処法
下痢や嘔吐後、軽い日射病のときの一時的な多飲多尿は正常範囲。これ以上の場合、糖尿病、腎臓障害、子宮蓄膿症(メスのみ)などの可能性が。手遅れになる前に急いで病院へ。
【下痢消】化器系疾患の代表的症状。早めに病院へ。
症状
1~3回下痢がつづく、何日も下痢をしている、便に血液や異物が混じっている、発熱を伴う下痢で元気がない。
対処法
1~3回の下痢ですめばあまり心配なし。一晩絶食し、翌日は消化のよいエサをあたえて様子を見る。熱があって元気がないとき、下痢が長くつづくときは便を持って病院へ。
【便秘】習慣性なら食事改善、長引く場合は要受診。
症状
常に便秘気味である、便秘が2~3日以上つづく、便がまったく出ない状態が長くつづいている、お腹を触ると痛がる。
対処法
軽い便秘なら食事に油脂類(バター、マーガリン、サラダ油など)を混ぜる。習慣的な便秘は獣医などに相談し食事改善を。長引く場合、お腹を痛がる場合は動物病院へ。
【尿が出ない】オスネコに多い。尿毒症になる前に治療を。
症状
尿量が極端に少ない、排尿のポーズをするのに尿が出ない、尿が出ないうえペニスが出たままになっている(オス)。
対処法
尿が出ない症状はオスに多く、尿路結石など泌尿器疾患の可能性が大。ペニスが体外に出たままになるのはとても危険な状態。尿毒症から死に至ることもあるので、大至急受診を。
【口臭】口内炎など口の病気や消化障害の恐れが。
症状
ひどく臭い、いつもと違うにおいがする、歯茎のはれやよだれを伴う、痛みを伴い食事が食べられない。
対処法
呼吸器伝染病の症状として、また口の中に何か刺さったことが原因で起こる口内炎が疑われます。歯槽膿漏なども心配。悪化して食事ができなくなる前に治療を受けて。
【目ヤニ】鼻疾患の症状の場合も。ひどいときは即受診。
症状
涙や目ヤニが出る、両目からひどい目ヤニが出ている、目ヤニがあって目が開かない、まぶたや眼球の傷を伴う。
対処法
症状が軽ければ2~3日様子を見る。回復すれば問題なし。両目ともひどければウイルス性鼻気管炎の疑いも。傷が見られたり、目が開かないほどひどければすぐに獣医に見せる。
【鼻水】粘っこい鼻水は特に注意。伝染病の可能性も。
症状
水っぽい鼻水にくしゃみを伴う、粘っこい鼻水がたまり鼻をふさいでいる、膿のような目ヤニ、よだれを伴う。
対処法
水っぽい鼻水とくしゃみは軽い鼻炎の症状。鼻水をふき取り、部屋を清潔に保つこと。粘りのある鼻水に目ヤニ、よだれを伴うのはウイルス性鼻気管炎で、獣医による治療が必要。
【瞬膜が出る】神経の病気、ひどい疲労などが原因に。
症状
普段は目頭で縮んでおり、必要なときだけ目を保護するために出てくる瞬膜が、現れたまま引っ込まない。
対処法
ケガやストレスが原因で神経を病んでいるが、脱水症状を伴った下痢や病気による疲労症状の可能性が。まず、獣医を受診。その後、栄養をつけ、体力回復を心がける。
【体をかく】人間にうつる可能性も。早めに獣医に相談を。
症状
頭を振り、耳をかきむしる、黒い耳アカを伴う、全身をかゆがる、かいたあとの皮膚に炎症が起こっている。
対処法
頭を振ったり耳をかくのは耳がかゆい証拠。黒い耳アカがあれば耳ダニの寄生を疑って。全身をかゆがるならノミやダニの寄生。人間にうつることもあるので治療は早いほうが無難。
【よだれ】口の病気、全身の病気、薬物中毒の可能性。
症状
車に酔ってよだれをたらす、口内炎など口の病気があってよだれをたらす。
対処法
乗り物酔いの場合は20~30分安静にし、日射病や熱射病では体や頭を冷やしながら病院へ。原因不明の場合はなにかの中毒を疑い、早めの受診を。口の中の傷などもチェックして。
【脱毛】アレルギーやストレスの疑い。まず原因究明を。
症状
毛の抜けた部分があってかゆがる、円形脱毛症のようにはっきりしたハゲ、内股の毛がすり切れ皮膚がむけている。
対処法
かゆみを伴う脱毛はノミによるアレルギー性皮膚炎、円形脱毛症の原因はカビ。ともに要治療。内股の症状はストレス性の過剰グルーミングの疑いが濃厚。原因を突き止め改善を。
【熱っぽい】涙、下痢など発熱以外の症状は重要なサイン。
症状
普段は冷たい耳やしっぽの先まで熱い、体が熱くぐったりしている、涼しい場所、冷たい床に寝てしまう。
対処法
平熱である38~39℃を超える熱が出た場合は鼻水、くしゃみ、目ヤニ、よだれ、涙、下痢などの症状をチェック。これらがあれば重大な病気の可能性も。早めの受診が必要。
【抱くといやがる】ケガや病気による痛みを感じているのかも。
症状
いつも抱かれたがらない、飼い主が抱こうとしてもいやがりうずくまる、特に耳の周辺を痛がる、腹部を痛がる。
対処法
いつも抱かれるのをいやがるのはネコの性格。普段と違って抱かれたがらないのなら骨折などのケガの疑いが。耳の痛みは外耳炎、腹部なら尿路結石、ヘルニアなどを疑い受診を。
【呼吸が荒い】心臓病、肺炎、ショック症状など危険な状態も。
症状
ネコの正常な呼吸数である20~30回/1分を超える呼吸数が見られる、呼吸が速く歯茎が青白い、雑音を伴う。
対処法
呼吸が浅く速い場合は心臓病、肺炎、腹膜炎などの病気が、速い呼吸と同時に雑音が聞えたり、舌や歯茎が青白いのは事故や中毒によるショック症状が疑われ、危険。すぐ病院へ。